学校のご近所に、ご高齢のSさんご夫婦がみえます。
Sさんは、学校周りの草が気になった時や、落ち葉が気になった時に、いつもきれいにしてくださっています。
着任したばかりの昨年4月。お礼に伺った私に、
「校長先生、そういうお礼は止めてください。いちいちそんなことをされると、こちらもやりにくいです。勝手にやらせてもらいますから。」
とおっしゃられました。
あまりにも重く、素敵な言葉に、「こういう歳を取りたいものだ。」と心にガツンと響いたことを、その景色と共に今でも鮮明に覚えています。
係わって、この夏休み、保護者と生徒の皆さんが学校の草取りをしてくださっています。
部活動の練習を観ながら、休日の朝早くに、涼しい少雨の時を選んで、という方もみえました。
その「行い」は、ほとんど場合、自分と家族以外の誰にも気づかれません。
そんな「行い」に心からの敬意を表します。 ありがとうございます!
翻って、私はどうでしょうか?
家の敷地内の草は綺麗にしますが、道路に落ちているゴミは、余程気にならない限り拾いません。
何か良いことをする時には、「誰か見て」、「褒めて」と少なからず思っている自分がいます。
まだまだ、素敵な歳の取り方ではないな、と感じている『処暑』です。