志野の里(学校の様子)

東明小だより 12月号

個に応じた教育

岐阜市に来年の4月から新しい形の公立中学校が開校になることをニュースで知りました。この学校は、必ず毎日登校する必要はなく、タブレットを利用して家庭での学習を中心に勉強するコース、家庭での学習とともに週に数日登校するコース、毎日登校するコースと一人ひとりが登校スタイルを選択することができる東海地区で初となる中学校です。こうした個に応じた教育が可能となるのは、子どもたちの社会自立を目標に、より効果的な教育を行うための特別のカリキュラムを編成することが認められた特例校だからです。残念ながらどの学校でもできることではありません。しかし、この特例校のように、子どもたち一人ひとりに応じたきめ細かな指導を大切にしたいという願いは東明小学校も同じです。

東明小学校には、3つの通級指導教室があります。「ことばの教室」が2つと、「ふれあい教室」が1つです。この3つの通級指導教室に通う子どもたちは、「いってきます」とクラスの仲間に元気よくあいさつをして、週に2時間楽しく学んでいます。先生と一対一で学ぶことを基本としています。子どもの願いと実態を正しくつかみ、その子に合わせたペースで指導を進めています。

「ことばの教室」は、コミュニケーションの力を高めたいと願う子どもたちのための教室です。「お話タイム」で授業がスタートします。リラックスした雰囲気の中で自由に会話を楽しみながら信頼関係を築くように心がけています。そして、「ことばのけいこ」ではゲーム形式でトレーニングを行っています。「話すことって、なんて楽しいんだろう。」という思いを育むことを大切にしています。

「ふれあい教室」は、学校生活を生き生きと楽しみたいと願う子どもたちのための教室です。この教室もリラックスした雰囲気づくりからスタートします。そして、1年生から6年生まで学年集会で行っているソーシャルスキル・トレーニングを行い、よりよい人間関係を築く力を一層高めています。また、読み書きや計算の学習も行い、自信を大きくふくらませることを大切にしています。

通級指導教室においても大切にしていることがあります。それは、「焦らず、成長を信じて待つこと」と「叱ることは少なく、ほめることを多くすること」です。もちろん、保護者の皆さまとの連携を密に同じ方向で支援をしていくことをベースにしています。

ここまで東明小学校の通級指導教室についてお伝えしましたが、他にも、3年生から6年生まで算数のすべての時間は、クラスを少人数に分けて指導を行っています。図と式とことばをつないでじっくり学ぶコースやたくさんの練習問題に取り組むコースなど願いや実態に応じた複数のコースを設定し、子どもが選択して学ぶことができるようにしています。また、子どもたちの学校生活の大半は、学級です。本校では「実態」「学習状況」「定着状況」の3つを見届けることをどの学級においても大切にしています。こうした見届けをきめ細かく行うことによって、一人ひとりに応じたきめ細かな指導を今後も大切にしてまいります。