志野の里(学校の様子)

東明小だより 10月号

キャリア教育の充実

中学校では、特別活動の領域で「主体的な進路の選択と将来設計」について学習をします。中学校卒業後には、数多くの道が広がっています。そのため、子どもたちには自分の個性や興味・関心と照らして進路に関する適切な情報を収集・整理することが求められます。

一方、小学校においては進路に関連する学習内容はありません。そのため、将来の夢を描くことばかりに力点が置かれ、「働くこと」の現実や必要な力を育成する指導が軽視されていたのではないかといった指摘があります。

では、子どもたちが社会的や職業的に自立するために必要な力には、どんなものがあるのでしょうか。

1つは、「よりよい人間関係を形成する力」があります。「働くこと」は、人との関わりが求められます。

よりよい人間関係を構築し、その中で力を合わせて活動していくことがとても大切です。また、「課題を解決する力」も重要です。目的を達成する過程において立ちはだかる困難を克服していく粘り強さが求められます。他にも、「自分を理解しコントロールする力」も欠かせません。

こうした力は、一朝一夕にして形成できるものではありません。小学生の頃から係活動や教科の学習、そして道徳等のあらゆる教育活動を通して育成していくものです。

今年度、東明小学校では新しい学習指導要領の全面実施に際し、キャリア教育の充実にも力を入れています。その1つとして「目指せマイスタープロジェクト」を10月28日(水)に開催します。厚生労働省委託 若者技能者人材育成支援等事業で、優れた技能でものづくり産業を現に担っている「ものづくりマイスター」を無料で派遣していただき、体験教室を行います。5年生(45人)と6年生(39人)が、6職種(ITマスター講座、建築大工、左官、和装、フラワー装飾、広告技術)の中から希望するコースを選び、職業講話と製作実演、職業体験を2時間行います。子どもたちに、世の中にはどのような仕事があるのか、その仕事の喜びや苦労は何かなどを中学生・高校生になってからでなく、小学生のうちから学び、体験するキャリア教育の一環として行います。これは単年度の行事ではなく、令和4年度まで3年間継続します。

また、職員の研修も計画しています。指導にあたる者が、教職以外の仕事についても理解を深めることが重要であると考えました。9月28日(月)に寝具製作日本一と称されるマイスターにご来校いただき、講話をしていただくとともに、布団うちの体験を行います。

今年度は中止となりましたが、スマイルフェスタの際に「親子キャリア体験講座」も実施していきたいと思います。様々な職種で働いておみえの保護者の方々に講師となっていただき、講話や短時間ではありますが仕事を体験する講座です。